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独り言:蕁麻疹ガイドラインの国際比較2020

[2021.09.05]

千貫先生がまとめたのが簡潔で良かった。慢性蕁麻疹の定義が6週間になり、オマリズマブ(ゾレア®)が追加された。国際ガイドラインでは、4倍量の抗ヒスタミン薬で制御できない特発性慢性蕁麻疹の次の一手とされている。オマリズマブの使用については、皮膚科専門医が近隣医療機関と連携して喘息、アナフィラキシーなどに対応できる体制の下で使用することと、使用施設基準が拡大された。 妊婦の場合は、蕁麻疹治療はできれば中止。継続するなら比較的安全な薬;ロラタジン〈市販薬ならクラリチン®〉、セチリジン〈コンタック鼻炎Zなど〉、デスロラタジン〈病院処方のみ〉、レボセチリジン、フェキソフェナジンを使用する。全身ステロイドは国際ガイドラインからは削除されている。オマリズマブ投与までしても制御できない場合は、シクロスポリンや試行的治療するなら専門医へ紹介へと。また、特発性ではなくアレルギー性蕁麻疹が強く疑われるのにアレルゲンが特定できない場合、血管性浮腫でC1インヒビターやC4が低下している場合も専門医へ紹介が望ましいとのことだが、大学へ紹介してもアレルギーの特定は難しいことが多いだろう。
cf.蕁麻疹診療ガイドライン2018国際ガイドラインとの整合性;アレルギー959-963.69(10)2020

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