＊個人的備忘録です。

・これまでの紅斑毛細血管拡張型とか丘疹膿疱型とか瘤腫型とかの分類は今後廃れる方向に。

・紅潮や一過性紅斑への外用αアドレナリン作動薬や内服β阻害薬はエビデンス不足ということで削除に。

・持続的顔面紅斑には外用αアドレナリン作動薬と、IPL、各種血管レーザーが追加。とは言えIPLや血管レーザーは暗めの肌タイプでは色素沈着を起こす可能性もあるので今後要検討と。

 

【推奨事項】

・酒皶は長期的な管理を必要とする慢性疾患であり、そのため患者と医師の間で継続的な対話が必要ですよと。

・治療の満足度の優先事項は、忍容性、コスト、有効性

・眼性酒さは皮膚科医に見逃されがちなので注意喚起されている

 

【治療】

①局所メトロニダゾールと経口ドキシサイクリン40mg徐放剤（DMR）の併用：

局所メトロニダゾール単独に比べて改善した

②局所ブリモニジンと局所イベルメクチンの併用朝に局所ブリモニジン（紅斑に対処）および夕に局所イベルメクチン（炎症性丘疹/膿疱に対処）ということで有効だった

③局所イベルメクチンと経口ドキシサイクリン40mg徐放剤の併用：重度の酒さでイベルメクチン1％クリームとDMR併用が単独よりも効果的だった。単独でも効果はあったが。

④ミノサイクリンフォーム：効果はあるが、他の外用との比較は今後の課題

⑦カプセル化された過酸化ベンゾイルクリーム：ベピオそのままだと刺激があるので、カプセル化したそうで。5％のカプセル化過酸化ベンゾイルが1％の過酸化ベンゾイルクリームよりも有効だった。FDAは2020年9月に酒さ用5％過酸化ベンゾイルクリームを新薬として承認した。＊日本で認可されているベピオは2.5％。

⑧いろいろ治験中：ヒドロキシクロロキン、セクキヌマブ、エレヌマブ、Nitrosomonas eutropha局所スプレー、リファキシミン、マルホの外用薬など

 

Cf.

1) Rosacea: New Concepts in Classification and Treatment.Am J Clin Dermatol. 2021; 22(4): 457–465.Published online 2021 Mar 23

2) Recommendations for rosacea diagnosis, classification and management: update from the global ROSacea COnsensus 2019 panel†. Br J Dermatol. 2020 May; 182(5): 1269–1276.

Published online 2019 Oct 16.